top of page

予習情報!! 2/21(日)「ジャパントーキョーのガラパゴス会社から生まれた有象無象のクールジャパン的なものを芸術に昇華してみた!」

2月21日のトークシリーズ「ホームルーム 先輩たちにきく」。

この回でコーディネートを担当させてもらっている、石巻劇場芸術協会の矢口です。

「劇場芸術協会」だなんて、なんだか仰々しい名前ですが、そんなに大それたものではありません。


本当は昔からたくさんあった、石巻での演劇や映画に触れられる機会。

これをまた面白がりながら増やしてこうぜー!オー!っていう集団で、僕らは歩いて行ける場所にまた劇場を作ろうと、昼夜モヤモヤしている30代40代の大人たちです。

一番左の帽子をかぶっているのが矢口


そんな中で、今回の授業のコーディネートを担当する事になり、

「誰かモヤモヤを表現に昇華させている人でいい人いませんか?」

と、本企画のPである志村先生から依頼されまして。


一番ピン!と来たのが、今回のゲストである「革命アイドル暴走ちゃん」の二階堂瞳子さんだったのです。

革命アイドル暴走ちゃんは一応劇団で、そこで主宰と演出を担当されている方が二階堂さん(写真中央)


せっかくなのでこの記事では、この団体と、講師である二階堂さんがどんな方なのか、ご紹介できればと思います。


(言葉で説明しきれない表現なので、ちょっとだけ長くなってしまったらごめんなさい)



日本文化のなかでもっとも組織的な革命

とても説明しづらいのですが、「暴走ちゃん」は、30人前後の男女の役者が集まり、轟音や激しい照明・映像の中、1,000以上もの小道具を用いてカオスなショーを繰り広げる集団。

(写真:Cyclone_A)


2013年にいきなり日本を超えヨーロッパで旗揚げ公演ツアーを行い、以降ドイツ、オランダ、ポーランド、オーストラリア、イギリスなど世界各国で会場を沸かせ、「日本文化のなかでもっとも組織的な革命」などと称されたりもしましたw


・・・なんだかよく分からないけど、色々超越してるパフォーミングアーツなのです。


水、ときに豆腐、ときにワカメが飛び交う

いわゆる「オタ芸」をアートにまで進化させたパフォーマンスと演出は、人間の理解のスピードを超え、約1時間弱のあいだに繰り広げられる世界に、嵐が過ぎ去ったような感覚と開放感へと観客を誘います。


大量の水、紙吹雪、豆腐、ワカメなどが飛び交うため、開演前にレインコートが配られますが、終演後にそれは無駄なあがきであったと気づかされます(笑)

飛び交う小道具、客席にまでやって来るパフォーマーたち。突然はじまる寸劇やミュージカル、はげしいダンスがノンストップで繰り広げられると、余白という余白が埋め尽くされて、「想像を絶する」体験となって、大人も子供になっちゃうんです。


一見カオスな空間ではあるのだけれど、実は舞台役者やダンサーたちによって演じられている「舞台」であり、パフォーマーの一挙手一投足はすべて演出されたもの。「一体どうやってこれを作ってるんだ?」と思わされることでしょう。

(写真:Cyclone_A)


客席まで侵食してゆくその演出は、もちろん危険を伴うので、「絶対に安全な空間を提供する」という観客へのケアが徹底されています。ある意味で完成したひとつの体験型アトラクションというか。

0:00〜8:56 「プリセット」と呼ばれるスーパー準備タイム。

8:57〜   本編


逆輸入型アイドル?

革命アイドル暴走ちゃんは、2016年の6月にイギリス・バービカンセンター公演を成功させています。かの蜷川幸雄氏が藤原竜也氏さんたちと公演を行ったヨーロッパ最大級の複合文化施設(!)。日本特有の雑多な文化や、サブカルチャーを怒涛のごとく詰め込んだ暴走ちゃんの舞台は、オタク文化にそう偏見のない海外からの評価が特に高いんです。

普通の演劇には興味がない!?

主宰である二階堂瞳子さんの活動も国内に広まってきています。

現代美術家の村上隆氏が主催する『GEISAI #20』での審査員をはじめ、TBSテレビ「アメージパング!」などへ出演。演劇界を超えて要注目とされるアーティストの一人となっています。

(写真:Cyclone_A)


「普通の演劇には興味ありません」と、演劇界やエンタメ界を挑発し続ける革命アイドル暴走ちゃん。その裏には、こうも限界を超えるまで稽古をするかってくらいの努力があります。

海外に行く際には、ドーハの空港でも、ドイツの地下鉄でも、本番後のホテルの部屋でも、稽古してるんです。そして本番中も、客席の後ろで脚立に乗って、怒涛の勢いでノートに全員分の愛がこもった「ダメ出し」を書きじゃくる二階堂さん。それも観せちゃう。


「演劇人、稽古しろ!」

と叫んでいた彼女の言葉を、今でも舞台を作る時には思い出します。

そんな二階堂さんや役者さんたちの決して小さくはない「モヤモヤ」が、表現として昇華され、作られていく過程。これがきっと参加者のみなさんにも、何か刺激になってくれるんじゃないかなと思っています。

授業の会場は今回あえてのライブハウス。石巻ラ・ストラーダ。

コロナ対策のこともあり、会場では限定10名となりますが、僕自身も、参加者の方々と言葉を交わして、何かを学べる機会になればいいなと思ってます。まあ学べなくても、暴走ちゃんの舞台は体験すると、なんだか元気になれるので、怖がらずに来てください(笑)

僕も決して格好つけずに、一参加者として楽しみにいきますので、週末2/21。お会いできることを楽しみにしてまーす!


(矢口)


Comentarios


bottom of page